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behind the scenes: 会社というセーフティーネット

講演会などでよく、「ウガンダでビジネスをして、お金を盗まれることはないの?」と聞かれることがあります。お金の価値が日本とは数十倍も異なるウガンダでは、私が少額と思って扱っている金額でも現地の人たちにとっては大金です。これまでにスタッフに盗まれた経験はありませんが、彼女たちは普段、私には計り知れない状況下で生活を送っており、どこでどのような資金ニーズが発生するか全て把握することはできません。

 例えば世帯の稼ぎ頭が病気や交通事故などで倒れた場合、セーフティーネットがほぼないに等しいこの国では、医療費が大きな負担となり一気に貧困状態に陥ったりします。そうした状況下で私が彼女たちの目の前でお金を数えたりすることは、スタッフの心の中に「魔が差す」瞬間を与えることにつながりかねません。もちろん、取り巻く差し迫った環境を思うと魔が差した人を責めきれないのですが、一つ言えることは、魔が差す瞬間を作り出すことで、彼女たちを犯罪者にしてしまいかねないという紛れもない事実です。

 だからこそ、そのような事態をいかに回避するかを日々考え、組織の仕組みに落とし込むことが経営者の端くれである私の責任であると考えています。具体的には、緊急でお金が必要になった時にすぐに会社としてお金を貸し出せる無利子ローンの設置や、医療費の一部負担など、会社がセーフティーネットの役割を担えればと考えています。

 

*こちらは11月21日の静岡新聞に掲載されたコラムを転載しています

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