なぜ "Made in Africa" にこだわるのか


みなさん、こんにちは。
RICCI EVERYDAY(代官山直営店舗) メンバーの橋本です。

そして…メリークリスマス!
今年はどのようにクリスマスをお過ごしでしょうか?
私はこの記事が公開されるころには、おそらく自宅でケーキを食べているところかと思います。笑

話は変わりますが、今回のコラムのタイトルは「なぜ "Made in Africa" にこだわるのか」です。
RICCI EVERYDAYの製品はI・マスクを除いて全てウガンダで生産しています。RICCI EVERYDAYは、ウガンダおよびアフリカでアケロバッグシリーズをはじめ製品をつくることにこだわりをもっています。
その背景として「文化の盗用」の問題を考慮しているからです。


最近よく耳にする「文化の盗用」。
さまざまな場面で聞くことがあると思いますが、とくにファッションに関して聞くことが多いかと思います。

アフリカンプリントを使った製品を販売しているRICCI EVERYDAYにとっても、「文化の盗用」は他人ごとではなく、常にこの問題を考えていかなくてはならないという姿勢でいます。

今回は、この文化の盗用について、RICCI EVERYDAYがどのように考えているかを含めてお話していきたいと思います。



1. 「文化の盗用」とは何か。
2. ファッション界における文化の盗用
3. RICCI EVERYDAYが心がけていることについて
4. おわりに
参考資料



1.「文化の盗用」とは何か。
「文化の盗用」というのは、簡単に言うと文化を不当に扱うこと。特にマイノリティー民族の文化をマジョリティー民族が不当なかたちで扱うと問題はさらに深刻になります。

グローバル化や技術革新、インターネット・SNSの普及により、私たちは他の文化についての情報を簡単に知ることができる時代に生きています。そのような意味では、国と国、文化と文化の壁が低くなり、異文化について学びやすくなったと思います。

しかしながら同時に、簡単に知ることができる時代になったからこそ、相互理解なく一方的な解釈をされる場面が多くなってきました。特にファッション業界においてそのような場面をよくみうけられるのではないでしょうか。

2. ファッション界における文化の盗用
例えば、ハイエンドのブランドが発表したコレクションでも、数々の文化の盗用が問題になりました。

キャットウォークで歩くモデルたちに、人種関係なくドレッドヘアを付けさせたり、ターバンをかぶらせたり…など、伝統的な文化を単なる「ファッション」として不当に取り扱ったブランドがありました。

ファッションというのは、その人自身を表現するツールであり、可能性を広げてくれるものです。しかし、「ファッション」という言葉を都合よく利用して、伝統的文化を不当にあつかうことは別です。さらにそこに、ビジネスが絡むことにより、問題はより複雑になります。

「盗用」をいちいち気にしていたら、ファッションはここまで進化をしてこなかったという考えもあるでしょう。(植民地支配の歴史などを踏まえると、このような意見も一理あるかもしれません。)また、他文化は私たちにおおきなインスピレーションを与えてくれます。しかしその他文化を、どのように扱うかが課題なのです。

現在でもファッション業界の一つのおおきな課題として、文化の盗用問題があげられています。

3. RICCI EVERYDAYが心がけていることについて
アフリカンプリントで作られたバッグや小物を販売しているRICCI EVERYDAYは、文化の盗用についてどのように考えているか、また、そのようなことがないように何を心がけているかをお話します。

① アフリカで作られた布で製品を作る。

 アフリカンプリントはアフリカだけでなく、中国やインドなどでも多く作られています。アフリカ以外の地域で作られているものを全否定するわけではありませんが、RICCI EVERYDAYではアフリカの西に位置するガーナ共和国でつくられたものを使用することで、アフリカの伝統に敬意を表し、寄り添っています。


② 現地の人と一緒にデザインをする

RICCI EVERYDAYの製品は、弊社代表の仲本千津を中心にデザインを決めていますが、仲本だけでなく、現地ウガンダのスタッフも一緒にデザインを決めています。

アフリカンプリントを扱うからこそ、現地の人の意見を尊重し、それを踏まえてお客様に喜んでいただけるような商品づくりを心がけています。

③ 現地に還元されているか、を意識する

製品を作ることによって、それが現地にとってプラスになるのかということを考えています。
RICCI EVERYDAYの場合、ウガンダに会社(直営工房)を立て、現地の人々を雇用し、お給料を支払い、そして、ウガンダに税金を納める。また、現地の人の技術を守り、高め、そこに付加価値を付ける。

そうすることによって、ウガンダスタッフをはじめ、伝統文化や技術を搾取することなく、現地に還元することができます。このようなバックグラウンドがあるからこそ、日本のお客様はじめ世界中のお客様に商品をお届けすることができます。

④日本のスタッフによる勉強会

また、製品を販売する日本スタッフも、不定期ではありますが「勉強会」というものを開いております。
勉強会では様々な事に関して学んでいますが、おもにアフリカやウガンダの歴史やアフリカンプリントの歴史、ウガンダ社会の現状について、などを繰り返しインプットしています。そうすることによって、日本スタッフもただ製品を販売するのではなく、知識を持ち、ウガンダおよびアフリカの文化を尊重しながら、お客様に製品を提供することができます。私自身も「ちゃんと勉強してよかった!」と思う場面は何回もありました。


以上の点を心がけてRICCI EVERYDAYでは文化の盗用や搾取がないように日々行動しています。


4. おわりに
いかがでしたでしょうか。
「文化の盗用」のお話は今回はかなり簡単にお話したので、まだまだ取り上げられていないものは多いですが、少しでも学びとなれば幸いです。

RICCI EVERYDAYではこれからも、アフリカンプリントやウガンダの文化や歴史を尊重するという意味でもフェアな製品づくりを心がけ、お客様に少しでも明るい気持ちになってもらえるように良いものを提供できるようこれからも日々精進いたします。


参考資料

・Barbara Pozzo(2020) "Fashion between Inspiration and Appropriation”,The New Frontiers of Fashion Law(最終閲覧日2020年12月22日)

Stephanie Soh(2018), “Does fashion have a cultural appropriation problem?”,BBC News(最終閲覧日2020年12月22日)

・”文化の盗用神経症?”,(2015年8月11日) 中野香織オフィシャルサイト(最終閲覧日2020年12月22日)



 

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