秋の夜長にRICCI EVERYDAYと一緒に社会について考えてみませんか? ‐ 女性に対する暴力撤廃の国際デーにちなんで ‐

こんにちは、RICCI EVERYDAYの髙井です。

今週からグッと気温が下がるみたいですね。晩秋を感じながら、いつから厚手のコートを着ようかな~なんて考えている今日この頃です。


さて今回は、11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」という日にちなんだコラムです。


1.女性に対する暴力撤廃の国際デーとは

2.私たちと「女性に対する暴力」との関係

3.RICCI EVERYDAYと女性



1.女性に対する暴力撤廃の国際デーとは


皆さんは「女性に対する暴力撤廃の国際デー」について、何か聞いたことはありますか?初めて知るという方も多いのではないでしょうか。

 

Photo: UN Women/Deepika Nath


「女性に対する暴力撤廃の国際デー」とは、毎年11月25日に定められた国際デーです。

強姦や家庭内暴力(DV)などの、女性に対するあらゆる形態の暴力の撤廃に取り組むために、2008年に国連によって制定されました。

また、女性に対する暴力撤廃の国際デーから12月10日の世界人権デーまでの16日間は、「性差別による暴力廃絶活動の16日間」とされています。


女性に対する暴力撤廃の国際デーには、女性に対する暴力の多さや、女性に対する暴力が隠ぺいされやすいという本質が特に強調されています。



2.私たちと「女性に対する暴力」との関係


では、私たちの生活と「女性に対する暴力」とはどのような関係があるのでしょうか。


ある機関の調査では、多くの女性が、道路や公共交通機関などの公共の場において、ただ女性であるというだけで、頻繁に不快な思いや不安、怯えを感じている、という結果が出ました。そしてそれを「普通のこと」として捉えている現状があります。

さらに、性被害に合ってしまっても「服装が挑発的だった」「夜遅い時間に歩いているのが悪い」というように、本当は被害者であるはずの女性側に非があるように言われてしまうこともあります。


コロナ禍で、女性や少女に対するに対するDVが世界中で急増しました。

コロナ禍以外でも、強姦やDVなどの身体的なものだけでなく、言葉によるセクシュアルハラスメント(近年ではインターネット上での性的な嫌がらせもあります。)などが日常的に起こっており、それらを身近に感じたことがある方もいるかもしれません。


最近では「#Me Too」運動などをきっかけに、少しずつ理解が進んできている面もありますが、まだまだ世間一般の理解は十分ではないように感じます。


 

先日、日本の小田急線で起きた事件は「女性である」ことが理由で被害者が狙われたフェミサイドです。この事件の根底には、加害者の女性蔑視があるのと同時に、「男らしさの呪い」もあるのだと思います。


男性中心主義社会において、女性は男性と同じ人間であるのに、モノ扱いされたり、常に性の対象とされて性的な目で見られたりしてしまいます。そして、常に女性は社会的弱者であり「守られる対象」になってしまうのです。

また、男性中心主義社会の中で、モノとして扱われる女性を獲得できないなど、様々な理由で男性が自身の「男らしさ」を示すことができないことで、生きにくさを感じるようになります。そして、その鬱憤のはけ口が、より立場の弱い女性になってしまうことが少なくないのです。


女性が暴力に怯えることなく、女性自身の意思で行動できる社会を目指すためには、女性だけでなく男性も、自分たちが置かれている現実に気づく必要があります。その「気づき」が少しずつ行動につながり、女性にとっても男性にとっても生きやすい社会になっていくのだと思います。



3.RICCI EVERYDAYと女性


 

ウガンダの工房では、都市部にくらすシングルマザーや元子ども兵といった、社会的に疎外された人々を「作り手」として生産活動に巻き込んでいます。彼女たちは、元々は高等教育を受けられず、コネクションもないためにまともな仕事につけず、日々の生活をどうにか成り立たせてきました。中には、想像を絶するような経験をした人もいます。

 

ウガンダは、有名大学を卒業した人でも20%ほどの人しか定期収入のある職につけないと言われるほど、失業率の高い国。そんな状況下で、社会的弱者であり、今まで教育を受ける機会が少なかった女性たちが、子どもを抱えながら働ける場所は、ゼロに等しいのです。

 

(工房の生産マネージャー、スーザン)

 

従来の価値観に従えば、彼女たちは援助や支援を受ける人たちであり、決して一緒に仕事をするパートナーではありませんでした。

しかし彼女たちは、今では仕事を通じて定期収入を得ながら生活を向上させると同時に、自らが手掛けた製品に誇りをもって世界に送り出すことで自信を得て、本来のありたい姿になって活躍しています。

(ウガンダの工房スタッフのインタビューコラムはこちらから!)

RICCI EVERYDAYでは、現地の女性たちに雇用を提供するとともに、彼女たちが自らのポテンシャルに気づき、意志と誇りをもって人生に向き合うきっかけを提供していきます。

 

「彼女たちを取り巻く固定観念を取り払い、彼女たちが輝く場を多く生み出したい。」

 

私たちはこの想いを大事にしながら、これからも事業と向き合っていきたいと考えています。


 

【参考】

・UN Women 日本事務所

https://japan.unwomen.org/ja/news-and-events/in-focus/end-violence-against-women

・認定NPO法人 国連ウィメン日本協会

https://www.unwomen-nc.jp/?p=1527

・PLAN INTERNATIONAL

https://www.plan-international.jp/news/girl/20181122_12983/